キハ58 1513



JR東日本盛岡地区で末期まで使用されたキハ58形の1両。

1968年4月19日富士重工製の8-2次車で、昭和42年度第二次債務で釧路機関区へ配置された仲間の1両。同一ロットでは1512が同日に釧路へ配置されている。釧路へは北海道夏季輸送の仮配置であり、夏季輸送終了後9月17日付で本来の配置区である秋田運転区へ異動した。秋田では急行「おが」「しらゆき」等で使用された。東北新幹線開業に伴う「57-11改正」で急行廃止により余剰となり、キハ55系置き換えのため1982年12月1日付で盛岡機関区へ転出した。盛岡機関区では花輪線・山田線・釜石線ローカルで使用されるようになり、そのままJRへ継承された。盛岡では1987年11月に盛岡色へ変更、1991年5月には機関換装が行われた。2000年以降になるとキハ58系自体が珍しい存在となり、当車は2002年1月15日付で国鉄急行色に復元され廃車まで活躍した。最後はキハ130系の水郡線投入による玉突きでキハ110系が盛岡へ転入したことにより余剰となり、2008年3月26日付けで廃車になった。

外観は機関換装以外はよく原型を保っていた。
前面は、正面窓上の通風口が残っており、晩年のJR東日本では珍しい。前面補強はJR化後の土崎工場施工であり、補強鉄板の縁が目立たない。ワイパーは強化型のWP50に更新され、正面窓下の手すり位置が大幅に下がった、盛岡地区標準スタイルである。タイフォンカバーは新製時からのシャッター付である。放送用ジャンパ受栓は盛岡地区標準の、ステップ上部へ移設されている。デフロスタは、モデルチェンジ車は熱線入りガラスのため付いてない。正面窓上の小手すりに、盛岡・函館地区標準の警戒表示板がついている。当車は、正面窓下手すりの更に下にある小手すりが、位置が下に下がった変形車であった。
屋根上は列車無線アンテナ及び花輪線用の衛星アンテナが取り付けられている以外は、冷房準備車の原型のままである。
側面は、機関換装時に給水口が埋められている。乗降ドア下部の丸穴は撤去されている。当地区では側面ほぼ中央部窓下にサボ差しが追設されている。汚物処理タンクが設置されているので、便所部側面に点検蓋のようなものが設けられている。
床下では、機関は新潟製DMF13HZへ換装されており、同時に機関予熱器が撤去されている。油タンクは角型のものに交換されている。国鉄秋田時代に汚物処理装置が取り付けられている。


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