キハ65 32



1970年6月1日日本車輌製の4次車で、昭和44年度第3次債務で高松運転所へ配置された。同一ロット29〜32全車が高松へ配置されている。高松では比較的平坦な徳島地区を除く四国全域の急行列車の冷房化に使用された。国鉄末期まで用途は変わらず使用され、そのままJR四国へ継承された。JR化後は1988年12月6日付で「四国色」へ変更されたが、1989年7月22日ダイヤ改正ではキハ185系投入による大規模な特急格上げがあり、早くも余剰となってしまう。しかし当時JR九州では勾配路線急行用にキハ65を必要としており、1989年10月24日付でJR九州へ移籍し、熊本運転所へ配置された。熊本では1990年1月26日付で「九州急行色」に塗り替えられ、急行「えびの」「くまがわ」で活躍を始めた。1993年2月26日には急行「えびの・くまわが」用として青色ベースに「シーガイア」のロゴをあしらった新塗装が登場し、当車も塗り替えられた。熊本では四国時代のバケットシートのまま活躍し、リクライニングシートの他車に比べ見劣りすることから、通常は主に普通列車で使用されていた。その後1999年には増結の機会も減ったことから1999年10月で長崎へ転出し、シーガイア色のまま快速「シーサイドライナー」で使用されるようになった。これは検査期限の切れるキハ65 62の代替であった。その後は2001年10月6日の筑豊本線・篠栗線電化によりキハ66系とキハ200系が長崎へ転入すると余剰となり、2002年3月22日付で廃車となった。

前面は、ほぼ原形であるが、「えびの」「くまがわ」用のヘッドマークステイが貫通扉に取り付けられている。
側面はほぼ原形のままであるが、タブレットキャッチャー取り付け台座が撤去されている。
屋根上はほぼ原形のままであるが、九州標準で排気煙突が屋根から上部へ延長されている。「シーガイア」塗装車は屋根上は車体と同じ青で塗装されているが、当車の末期の長崎時代のデータを見ると、グレーで塗装されているように見受けられる。
床下はほぼ原形であるが、スカート下のスノープロウが撤去されている。また「シーガイア」塗装車は床下機器が濃いグレーで塗装されている。


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