キロ28 109



キロ28の量産先行冷房車。

1963年6月25日帝国車両製の5-1'次車で、昭和37年度第2次債務で鹿児島機関区に新製配置された。同一ロットは当車のみである。当車は次ロットで製造された110と同様、AU12形クーラーを使用し直ちに冷房化できるような準備工事を施して製造された。そして新製後間もなくAU12を用いて冷房化され、急行「フェニックス」「日南」で使用された。その後九州内受け持ち区の変更により1964年度に大分に転属し、更に1965年度で竹下へ転属した。その後は1970年9月の鹿児島本線全線電化による急行の電車化により余剰となり、当車は1970年9月25日付で美濃太田へ転属した。美濃太田では1971年度に異端であったAU12型クーラーを一般的なAU13へ換装し、急行「のりくら」「大社」「紀州」等で活躍した。同区での活躍は長く続いたが「57-11改正」による所要数の減少により名古屋区へ転属した。しかし当時名古屋地区では当車が4VKを装備しない最後の車になっておりどれほど使用されたのかは定かではない。そして1984年4月20日付で廃車となった。

側面は、おおむね原形であるが、4DQ-11P発電セットが搭載された際にこれの吸気口が2-4位側へ設けられている。なおこの量産先行冷房車である110までは側窓ガラス上部がアルミ枠になっており窓開閉用のツマミが無い。
屋根上はクーラーがAU13に換装されている。当車はAU12用の冷房準備車であったため、屋根高さが非冷房車と同じというグループである。
床下では、後位側に4DQ-11P冷房電源セットが搭載されている。


キハ58イラストのページへ戻る

キハ58系のページへ戻る

ホームへ戻る