キロ28 131



当車は本州用車が北海道で継続使用された稀有な例である。

1964年2月21日帝国車両製の6-1次車で、昭和38年度第2次債務で秋田運転区に新製配置された。同一ロット129〜132のうち130〜132が秋田へ配置されている。当車はAU12用の冷房準備車として落成した。青森では急行「しらゆき」等東北北部の急行で活躍した。東北では車両の増備や運用変更による移動が激しく、1965年度には山形へ、1966年度には新潟へ転属している。新潟では急行「越後」「赤倉」「いいで」「いなわしろ」等で活躍したが、1970年10月改正時に美濃太田へ転属した。美濃太田では急行「のりくら」の他「大社」「紀州」「きそ」で活躍したが、1973年7月の中央西線電化による気動車急行「きそ」削減時に余剰となり、当時急行型の不足していた北海道へ転用されることになり1973年7月8日付で札幌へ転属した。札幌では本州用であることから急行「大雪」等には使用されず、専ら急行「ちとせ」で使用された。しかし「55-10改正」で室蘭本線電化により急行「ちとせ」が削減されると本州用の当車は真っ先に淘汰対象となり、1981年3月13日付で廃車となった。

側面は、おおむね原形であるが、4DQ-11P発電セットが搭載された際にこれの吸気口が2-4位側へ設けられている。なお乗降ドア下部の丸窓は鉄板で塞がれている。
屋根上はAU13を搭載し冷房化されている。当車はAU12用の冷房準備車であったため、屋根高さが非冷房車と同じというグループである。
床下では、後位側に4DQ-11P冷房電源セットが搭載されている。


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