2007年12月 NegeriAgungの恐怖


 今日は一日休みということで、寝ていてもしょうがない(←他の大半の人はこの何もない地でやることが無いので、寝てすごすのが常識)ので、散歩がてら撮影に出るとする。雨季真っ最中であるが、午前中は比較的安定しているので問題ない。今回はJRでは真似できないアツいシーンを見ることが出来た。

 

 今回行ったのはNegeriAgung(ヌグリ・アグン)駅。駅があるとはいえ集落は小さく、そこら辺で撮影しているとなかなかいい雰囲気。ここで予定では11:55に石炭列車(BBR3)と旅客列車(S10)が交換するので、それを狙うとする。

 

 どーせ時間通りになんて来ないだろうと読み、余裕をぶちかまして駅には12:00頃到着。駅には列車待ちしている人がたむろしており、案の定遅れている様子。石炭列車もまだ来ていない。しばらくすると12:20頃石炭列車が先に到着。

 


↑石炭列車。機関車図鑑にも書いたが南スマトラの虎の子機関車で超優秀機CC202。かげろうをたなびかせ軽やかに走ってゆく。こいつの走りがいかに優秀かは後ほどわかる。

 

 写真を撮影したのは付近の踏切。しかし石炭列車(40両編成)が停車するとこの踏切は通行不能となってしまった。あーあ! しかもこの列車到着後、なんと20mほどバックした。なぜバックしたのかはよく分からない。相変わらず意味不明である。

次に反対列車(旅客列車)を撮影するために少し場所を移動し小高い丘に登る。


スマトラでは俯瞰気味に撮れる場所が少ないので新鮮なアングル。満載の石炭や、雲がかかって分かりにくいが背後の山などが分かる。さあ、旅客列車よ来い!

 

しかし、案の定いつまでたっても列車は来ない

予定時刻は11:55でどうせ1時間くらいは遅れると読んでいたが、13:00を過ぎても来る気配はない。私の運転手も腹が減ってくたばっている。ここら辺には飯屋もないのだ。というかある訳がない。

 

そうこうしているうちに、13:20頃になると今度は後ろからタイフォンの音が聞こえた。とうとう列車がふん詰まって来たかと思っていると、なんと石炭列車を追い越して通過。しかも来たのは機関車単機。CC201-136(原型白塗装)は爆音をたて白煙をもうもうと出しながら通過してゆく。


↑貨物列車を追い越してゆく単機CC201-136CC201型は相変わらず煙がすごい。しかしダイヤはどうなったんだ?

 

単機は通過してしまい、ますます旅客列車はいつ来るのか分からなくなった。ひょっとして旅客列車の機関車が壊れたので替え玉かな?と思ってしまう。

 

そして予定時刻から2時間20分遅れの14:15頃、やっとタイフォンの音が聞こえ、旅客列車がやってきた。ファインダーを覗きピント・露出の最終チェックをし、列車が出発して来るのを待つ。

そして流線型特有の甲高いタイフォンを鳴らし、相変わらず爆音を響かせ列車出発。ファインダーを覗きながら狙いを定める。そこで恐るべき事態が!!!!!!!! 列車の発車シーンをフルモードラで撮影したのでご覧あれ!!!!!!

 


↑あちゃー、火柱が!! あーばーれーすーぎぃー!!


↑ディーゼルのくせに大井川のC11より煙が出ているのは言うまでもない。


↑機関車デッキに座っているおっさん、やけどするなよ!!!

 

 いつもアツいシーンを展開してくれる南スマトラの国鉄であるが、ここまでアツいのは初めて! しかしこんな機関車を見ると、陸橋の上から撮影するのもためらってしまうのぅ。いくら撮影に命掛けていても焼け死にたくはない。

 結局くだんの踏切は2時間30分くらい閉まっていた。まさに「開かずの踏切」である。今日は数箇所移動しながら撮影の予定であったが、遅れのせいで既に2時半を回ってしまい、曇ってきたのでさっさと切り上げて帰ったのでした。どうせまた待ってもいつ次のが来るか分からないし。


撮影日:2007年12月27日


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