急行型気動車の製造時の形態変化

キハ58系は、製造時の形態変化を基に別項の表のような製造次数に区分することができます。ここでは、この製造次数を基に形態の変化を説明してゆきます。

 

次数 形態の変化
1-1次車 1-1次車は量産先行的な意味合いが強く、形式毎に細かい変化が見られました。
最初に登場したキハ56・27・キロ26では、車体断面が腰折れが直線的なのが特徴でした。また正面窓下の手すりは、キハ20系・55系の流れを汲み短いものが取り付けられました。ヘッドライトの位置も量産車と比べ左右に100ミリずつ寄っており独特の顔つきでした。また、各ドアの手すり長さも下方向に長くなっていました。車端面では、下降窓が付いておらずのっぺらぼうの状態でした。
次に登場したキハ57・キロ27では、車体断面が量産車と同じものになりました。またドアの手すりは短くなり、量産車と同じ長さになりました。更に車端部には下降窓が設けられました。しかし、左右に寄ったヘッドライトや短い正面窓下の手すりはキハ56・27と同様でした。
その次のキハ58では、ヘッドライトのみは左右100ミリずつ外側に移り量産車と同じになりましたが、ヘッドライト下の通風口はそのままであったため、通風口のみ100ミリ寄っているという奇妙な姿になりました。また、正面窓下の手すりも短いままでした。
最後にキハ28では通風口も100ミリ外側へ移りヘッドライトと同じ位置となり、また正面窓下の手すりも長くなりました。よって1-1次車のうちキハ28は1-2次車と同じ形態でした。
なお、キハ27・56・57はシャッター付きタイフォン、キハ28・58はシャッター無しでスリット状のカバーのみでした。
1-2次車 1-2次車では、1-1次車で変更が加えられた各項目を反映し、1-1次車のキハ28とほぼ同様の姿で落ち着きました。
更に、1-2次車以降は後位側客室扉の手すり切り欠きが大きくなりました。
2次車 2次車では、正面タイフォン上にあった足掛けが、タイフォン横へ移動しました。後位側端面の足掛けもやや外側に移ったとありますが詳細は不明です。
3次車 3次車の途中、昭和36年度3次債務では、側面号車札挿しの位置が、サボ挿しの横からサボ挿しの下へ変更されました。元の位置は急行型電車などと同じ高さなのですが、編成組み換え等が多く差し替えする回数の多いキハ58系では低い方が扱いやすかったのでしょう。この変更点については、従前の車両も全て同様にサボ挿しの下へ移設されましたので、特に他と区別するポイントとはなりません。
4次車 4次車では車体関係に大きな変化はありませんが、機関周りの機器に一部変更があり、0番台車を長大編成化改造を実施した際の継電器箱のサイズが1〜3次車と4次車で異なります。これは3次車以前と4次車を区分するポイントとなります。また、4次車からは逆転機再投入回路が設置され、逆転機制御箱が大形のものになりました。しかし、北海道用・信越用の全車と本州用のごく一部の1〜3次形はこの逆転機制御箱の増設を行っているので注意が必要です。
キハ58系の普通車では、制御用電気の直流24Vから蛍光灯を使用するためのロータリーインバーターを床下(2エンジン車は助手席床下、1エンジン車は2次車までは助手席床下、3次車以降は2-3位側ほぼ中央床下)に装備していましたが、北海道用のキハ27・56では4次車からロータリーインバーター式からトランジスタ式に変更となったため、この機器箱がなくなりました。
5-1次車 5-1次車からは、長大編成対応車となり、各型式とも番台区分が分けられました。長大編成化に伴う直接の外観上の大きな変化はありませんが、細かな相違があります。
長大編成対応化に伴いブレーキに電気制御回路が付加され、それに伴い連結器胴受下部にKE67ジャンパ連結器が設置されました。しかし運用効率を上げる意味もあり後に0番台車も長大編成対応工事が施工されたため、1〜4次車にも取り付けられました。
また、5次車からは機関周りの機器に一部変更があり、長大編成対応でスイッチ類が増えたことから接触器箱内部が大幅に変更され、横には主スイッチ箱が設けられました。また1〜4次車は後に長大編成対応工事を施工した際に機関の前に継電器が設けられましたが、当次車以降は無いため区別することが出来ます。
また、客室乗降ドア下部に、丸窓が設けられました。これは夜間においても客室の灯りによりドアの位置が分かりやすいという意味があるらしいです。しかし5-1・5-2次車はこの丸窓の位置が標準より低く、車体裾の赤帯の中に入っていました。しかしこの特徴は、後に丸窓位置が他と同じ位置へ変更される車両が相次ぎ、残っている車両はあまりありませんでした。
キロは、5-1次車までは4次車以前と同様に非冷房車で製造されましたが、このうちキロ28 109のみは、製造後直ちにAU12を使用して冷房改造する前提の冷房準備車で登場しました。そのため形態が101〜108と全く異なります。詳しくはキロ28 109の個別のページで確認ください。
5-2次車 4次車の北海道用に続き、キハ28・58についても蛍光灯がロータリーインバーターからトランジスタ式に変更となり、蛍光灯用のサービス電源用の発電動機箱(2エンジン車は助手席床下、1エンジン車は1-2次車までは助手席床下、2次車以降は2-3位側ほぼ中央床下)が無くなりました。
またキロについては5-2次車以降は5-1次車で試作したキロ28 109に準じた冷房準備車で登場しました。AU12を6基搭載する開口が開けられ、冷房化までは蓋が被せられました。また蛍光灯用の小型通風器がクーラー脇に取り付けられました。また屋根上の通風器は廃止され、客室側面四隅に強制換気のルーバーが設けられました。床下は冷房電源用発電機を搭載するスペースを考慮した機器配置となりました。5-2次車のキロのうち、キロ28 110は製造後直ちに冷房化できるように強度の準備工事が施工され、新製直後に冷房化されました。
また、キロについてはキロ28 111以降の車両において、側窓上部のアルミ枠が廃止され、ガラス窓上部に2か所取り付けられた丸い取手で窓を開閉する構造に変更されました。またデッキ外妻には引き戸が設置されました。
6-1次車 本州用のキハ28・58においても、新製時よりタイフォンシャッターが取り付けられました。そのため主に1970年代まではシャッター付きのまま活躍していましたが、1980年代以降は温暖地においてシャッターを外す改造が盛んに行われたため、あまり形態を決定づけるポイントにはなりません。しかしあまりタイフォンシャッターの改造が行われない中部・関西地区では一つの目安となります。
また当次車より、客室乗降ドア下部の丸窓の位置が上へ100ミリ移動しました。そのため車体裾の赤帯の半分に丸窓がかかる状態となりました。
6-2次車 全形式において、車端部床下客室乗降ドア下部のステップが大型化され位置が下がりました。
キハ車の正面窓上部の水切りは乗務員室側窓上部までありましたが、これが側窓下部まで延長されました。
キロ28について、冷房装置としてAU13が開発されたためこれを新製時より搭載することとなりました。AU13に対応し屋根高さが6-1次車以前と比べ60o下げられました。また冷房搭載に伴い床下には4DQ-11P発電エンジンとDM72A発電機が設置されました。
6-3次車 キハ車において、従来運転室内側にあった乗務員室側窓バランサー点検蓋が機器配置の変更により内側に配置できなくなったため、車体外側に点検蓋を設けるように変更されました。これは外観上非常に目立つため車両を区分する際に大きなポイントとなります。
さらにキハ車において、前位側床下にある乗務員室ドア用ステップが、従来の幅広のものから幅が狭いものに変更になりました。こちらも外観上目立つため番台区分をチェックする際のポイントとなります。
キロにおいては、変更ではありませんがキロ28 145・146・153・154は冷房準備車として登場しました。キロ28でAU13対応の低屋根冷房準備車はこの4両のみで珍しい存在となりましたが、後に冷房化されているので末期は特に特徴はありませんでした。
6-4次車 キハ58には変化がありませんが、1エンジン車、北海道用およびキロで特記事項があります。
キロ28について、給仕室内が冷房用配電盤の熱で暑くなるため給仕室に通風器(ハーフガラベン)が設置されました。しかし6-3次車以前の大半の車両にも後に追設されているので6-4次車以降の特徴とはなりえません。
また冷房発電機の吸気に砂塵が巻き込むのを防ぐため、側面に吸気口が設置されました。キロ26については4位側第4客室窓下部に、キロ28については4位側第3-第4客室窓間上部に設けられました。後に全てのキロに同じ仕様で吸気口が設けられましたので、6-4次車以降のみの特徴とはなりません。また、冷房発電装置の両側に、騒音防止用の板が設置されました。しかし、これ以前の車両に追設したり、設置されていたものを後に撤去する例も多く、6-4次車以降を特定するポイントとはなりません。
キロ26は5-1次車以降久々の増備となったため、それ以降に行われた変更を反映して製造されました。すなわち、AU13を搭載する仕様となり屋根が60ミリ低くなりましたが、北海道という土地柄もあり冷房準備車として落成しました。キロ28同様屋根上の客室通風器は全廃され車体側面客室4隅に強制換気用のルーバーが設けられました。しかし本州用にみられた屋根上蛍光灯用の小通風器は設置されていません。
北海道用キハ27・56も5-2次車以降久々の増備となったため、それ以降に行われた変更を反映して製造されました。特記すべきは、客室乗降ドア下部隅の丸窓位置が5-1次車に比べ100ミリ上がり戸当たりレールと干渉するようになったため、戸当たりレールの位置が丸窓の下部となるように変更されました。
1エンジン車については、機関予熱器周りの構造・レイアウトが変更され、また北海道用のキハ27・キロ26については機関予熱器がWH101Aから能力増大型のWH300へ変更されました。WH300については位置が前位寄りに変更となっています。また同キロ26・キハ27については床下水タンクが従来の鋼製からFRP製に変更されました。
上記1エンジン車予熱器周りの変更に伴い、1エンジン車の機関冷却水給水口の位置が、前位寄りから車体中央寄りに変更され、大きな外観上の変更点となりました。
6-5次車 6-5次車は外観上重要なポイントが多くあります。
KE53ジャンパ栓は、取り付け角度を10度から40度にしたKE53Aへ変更されました。このためジャンパ栓周りの印象が変わりました。
キハの屋根上では、前後位デッキ上に箱型通風器が追加されました。2エンジン車の後位は水タンクがあるため、水タンク脇に斜め用の箱型通風器が設置されました。しかしこの通風器は冷房化の際に撤去される例が多く、冷房車においてはこの通風器の有無が6-5次車以降を特定するポイントとはなりません。(あれば6-5次車以降と言えますが、無いからと言って6-4次車以前とは限りません) 非冷房車で撤去された事例は確認されてないため、非冷房車では有効でしょう。
キハのデッキでは、スペースを有効利用するためにくず物入が4位側端面に半埋め込みとされ、そのため妻面に出っ張りが出来ました。その後冷房改造を施工する際には6-4次車以前の車両にも改造時に同様の半埋め込み式とする改造が行われましたが、一部未施工車もいました。キロはデッキ内側便所仕切り壁に埋め込みとなたため、外観上の変化はありません。しかし一部のキロ27ではキハに準じ外妻に埋め込んだ例を確認しており、他のキロ28にも同様の例があるかどうか興味深い点です。
6-6次車 尾灯が、車内から電球を交換する「内ばめ」式から、外から電球を交換する「外ばめ」式に変更されました。これも目立つため大きなポイントとなります。従前の「内ばめ」式を「外ばめ」化改造する例は見られますが、内ばめ式時代のビス止めを残置して外ばめ式に改造する例が多いので、引き続き外観上のポイントとなります。(但し、前面補強時に外ばめ化を推進した新潟地区では、あらかじめ前面補強板に外ばめテールライトの加工がされていたのか、6-5次車以前の車両でも6-6次車以降に準じた形状の外ばめ式テールライトとなっています。よって新潟では区別ポイントにはなりませんでした)
その他、KE53Aジャンパ栓が、KE53Bへ変更されましたが、よほどドアップで良く見ないと判らないので、区別ポイントととしては使いづらいポイントです。
7-1次車 2エンジン車には変化がありませんが、本州用1エンジン車に変化が見られます。
本州用キロ28・キハ28において、機関予熱器がWH101Aから能力向上したWH250に変更されました。6-4次車でWH300に変更された北海道形に準じた形態ですが、本州用であり若干能力が低いようです。WH300同様位置が前位寄りに変更されているので区別しやすいです。
7-2次車 便所内蛍光灯の変更により、便所窓が横長の小型の窓となり高さも臭気抜き窓と同じになりました。洗面所側は変更ありません。JR東日本の更新車では、この小窓を従来のサイズと同じに改造した例もありますがごく少数であり、ほぼ7-2次車以降を特徴づけるポイントといえるでしょう。
また7-2次車以降は前位側・後位側の標識灯掛けが、従来のビス止めから車体に直接溶接止めする方法に変更されることとなりましたが、製造時期・メーカーによっては従来のビス止めのまま落成した車両もあり興味深いポイントです。なお、JR東日本でユニット式の前面補強を施工した車両は、7-1次車以前でも標識灯掛けは直接溶接止めとなっています。
北海道用では、従来ジャンパ連結器のヒーターは無く後付けで温水を引き通す改造が施工されましたが、7-2次車以降は電気ヒーターによる加熱に変更されました。そのため温水配管はありません。また、車体に取り付けられているジャンパ栓納めについても、従来の4本ネジで取り付けるものから、角度が変更され3本ネジで取り付けるタイプに変更されています。
8-1次車 これ以降いわゆる、キハ車のモデルチェンジ車に該当します。
キロに準じ、AU13を前提とした冷房準備工事が施工され、屋根高さが60ミリ低くなり客室通風器が廃止されました。そのため側面客室4隅に強制換気用のルーバーが設けられました。デッキ上の通風器は残置となりましたが、押込み通風器からガラベンに変更されました。正面は従来の平窓からパノラミックウィンドウへ変更され、同時に前面強化も行われました。それに合わせ前位側にはキハ45系に準じたスカート(排障器)が設置され、スノープロウも取り付けられました。運転室内の配置も変更され、運転席周りの窓配置等も変更されています。後位側妻面には冷房用配電盤を埋め込み設置するスペースが確保され、また冷房用ジャンパ線や受栓を設置するスペースも確保されました。しかし前位側のスカートはキハ45系と同じデザインでそのままでは冷房ジャンパ連結器の設置ができず、どういう思想でキハ45と同形状のスカートを設置したのか興味深いところです。
1エンジンのキハ27・キハ28については、冷房発電ユニットとして4VKを設置する準備工事が施工され、床下機器レイアウトが変更されています。この段階では4VKの向きを3位側に発電機、4位側に発電機関という向きで設置するレイアウトで設計されており、3位側第3-第4窓に発電機用の吸気口が設けられ、新製時は準備工事ということで鉄板で蓋がされていました。
また、キハ28についてもキハ27の6-4次車以降と同様に床下水タンクがFRP化されています。しかしこの時点ではキハ58の水タンクのみ従来のアルミ製カバーのまま屋根に乗っていました。
また、モデルチェンジ車から機関付近にある接触器箱・蓄電池箱等の形状が変更されています。
8-1次車・8-2次車は北海道用及び本州寒冷地用のみが製造され、本州寒冷地用についても、北海道用の7-2次車に準じ、ヒーター付きのジャンパ連結器及び栓納めが取り付けられています。
北海道用おいては、従来は客室乗降扉の中ほどと下部の2か所に戸当たりレールが設けられていましたが、8-1次車以降は本州用に準じ下部のものが廃止され中ほどの1か所のみとなっています。
キロにおいては、従来は車端部外妻の引き戸に戸当たりレールはありませんでしたが、8-1次車から窓下に設けられています。
8-2次車 キハ58の屋根上水タンクが、FRP製のものに変更されました。そのためモデルチェンジ車で平窓車と同じアルミカバータンクを装備する車は少数派になります。
8-2次車から7-2次車以来久しぶりにキロ28も製造されましたが、キハほど多くの変更はありません。従来あった屋根上の蛍光灯用小型通風器が廃止されています。
8-2次車で、急行「アルプス」のキロ58冷房化用に、冷房及び電源装置を直ちに取り付けられる強度の冷房準備工事を施工したキハ28が製造されました。これは500番台の続番ながら1000を加算し1500番台として製造されました。(後に冷房電源設置車は+2000とされたため、このグループも後に2500番台へ改番されます) 基本的な仕様は8-1次車のキハ28 500番台に準じていますが、前位側からも他車に電源を給電するため、前位側のスカートは冷房用ジャンパ連結器の設置に対応した開口部の大きいタイプになっています。そして新製後直ちに冷房改造されているため、冷房準備車の状態の写真・資料を見たことはありません。
8-3次車 8-3次車から本州暖地向け用が製造されました。6-1次車より本州用キハについてもタイフォンシャッターが標準装備となっていましたが、暖地向けが区分されたことから暖地向け区分ではシャッターは省略され、スリット状のカバーのみとなりました。また、ジャンパ連結器についてもヒーター付きのものではなく、従来のものが設置されています。そのため、北海道用及び寒冷地向け用はジャンパ栓納めが3本ビスで止めるタイプに対し、暖地向けでは本州用平窓車と同様に4本ビスで止めるタイプに戻っています。
また、8-3次車から冷房準備車においてもスカートが冷房用ジャンパ連結器の取り付けに対応した、開口部の大きいタイプに変更されました。
8-3次車では6-6次車以来久々にキロ26が製造され、モデルチェンジ車初のキロ26となりました。当次車からはキロ26も新製冷房車として製造されました。キロ26では従前より客室蛍光灯用の小型通風器が設置されていないため、外観上の特記事項はあまりありませんが、乗務員室窓のサイズがキロ28と同じになり赤帯からはみ出ているのが特徴でしょう。
8-4次車 8-4次車では2エンジン車には変化はありません。
キハ27・28については、従来は4VK発電ユニットの搭載向きが、3位側に発電機、4位側に発電機関という向きで設置するレイアウトで設計されていましたが、4位側に発電機、3位側に発電機関と180度逆となるように設計変更されました。そのため、発電機用の吸気口の位置も逆となり、4位側第3-第4窓に発電機用の吸気口が設けられ、新製時は準備工事ということで鉄板で蓋がされました。この吸気口の位置と干渉する車側灯の位置変更も行われ、8-3次車以前は4位側第3-第4窓にあった車側灯は、車体中央付近の機関冷却水給水口上部へと変更されました。
8-4次車はキハのみの製造でキロはありません。
8-5次車 8-5次車にあたる昭和43年度第4次債務では、キハ65と同じタイミングでキロ28が増備されました。キハ65の元となったキハ91系キサロ90に準じた設計となり、キハ65と同様の車体断面となりキサロ90に準じ便所の位置もデッキ外側へ変更されました。しかし乗降ドアはキサロ90・キハ65の折戸にはならず従来のキロ28と同じで、DMH17H機関を使用しあくまで「キロ28」として製造されました。キハ58系とキハ65の合いの子のような形態です。
便所をデッキ外側へ移設したのは便所という臭気源を客室から離すことと将来の汚物処理装置取付を意識したものであり、そもそも10系に始まる軽量車両ではデッキ外側にトイレを置くのが主流で、キハ58系が時代遅れであったとも言えるでしょう。
それ以外は従来のキロ28を踏襲していますが、屋根クーラーの間隔が、従来車に比べて微妙に変更されています。


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