キハ58 692



1965年9月16日日本車輌製の6-5次車で、昭和40年度第1次民有で一ノ関機関区へ配置された。同一ロット690〜694のうち、692〜694が一ノ関へ配置されている。一ノ関配置であるがすぐに小牛田へ転出し、東北本線の急行「たざわ」「千秋」等幹線急行で使用された。しかし1966年には盛岡へ転出し、以降は東北本線の幹線急行で使用された。東北本線の電化後も急行「陸中」「たざわ」等で使用された。東北新幹線開業に伴う「57-11改正」後は釜石線内のみとなった急行「陸中」や、田沢湖・釜石・山田・花輪線の普通列車で使用された。1985年より急行「陸中」にも冷房車が入るようになり、当車は専らローカル用となりそのままJR東日本へ継承された。JR化後は1988年11月に盛岡色へ変更となった。1990年より始まったキハ110系投入により余剰となり、当車は機関換装の対象とならず、1993年9月27日付で廃車となった。廃車後は真っ白へ塗られサハリンへ譲渡された。

前面は、前面補強は国鉄時代の盛岡地区標準的な施工で、運転室側・助手席側ともにWP50対応の切り欠きがある。ワイパーは強化型のWP50に交換されており、それを避けるよう運転室窓下の手すり位置が大きく下がっているのは盛岡地区の特徴。放送用ジャンパ受栓は盛岡地区標準の、ステップ上部へ移設されている。テールライトは原形の内ばめ式のままである。正面窓上の通風口は、助手席側のみ撤去されている。正面窓上の小手すりに、盛岡・函館地区標準の警戒表示板がついている。
屋根上はほぼ原形のままである。
側面は、乗降ドア下部の小窓が鉄板で塞がれている以外はほぼ原形のままである。
床下では、複線用スノープロウを付けている以外はほぼ原形である。


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